今時の若い人は【これを言ったらもう立派なシニアの仲間入り?】、次から次へと新しい言葉を作り出してくれるものです。
先頃、辞書のトップメーカー三省堂が「昨年(2021)広く使われた新語で、今後辞書に載る可能性の高い言葉」のトップに、「チルい」を選びました。
この言葉は音楽用語の"chill-out"から来ていて、「リラックスした」とか「落ち着いていて心地よい」という意味なのだそうです。音楽業界(特に最近の電子音楽)では、ビートのきいた激しいアップテンポの音楽とは反対の、心を落ち着けるスローテンポの音楽を"chill-out"と呼んでいるらしく、それを短縮した「チルい」が主に音楽関係者から広まったのだとか。使い方としては、「チルい曲」「チルいカフェ」とか、「自宅でチルする」のように動詞化させることもあるようです。
音楽用語から生まれたと言えば、「チルい」よりも少し前から使われている「エモい」もシニアには意味がわかりませんね。こちらの語源は"emotional"(感情的な・感動的な)で、「感動的な」とか「心を動かす」という意味なのだそうですが、英会話では"emotional"は「感動的な」よりも「感情的な」の方の意味が強いので、私としては違和感を覚えてしまいます。(「感動的な」は"impressive"や"moving"を使います。)しかし、一般に知られた意味とは少し違う意味で使うのが「ナウい」【これは今や死語?】のでしょう。
これからも、次から次へとこうした和製英語(?)的な「新語・流行語」がうまれていくのだろうと思いますが、中には元の英語の意味とは全く違った使われ方をしているものもあります。シニア層とお孫さんとのコミュニケーションためにも、気がついたらまたお話しさせて頂きます。