皆様、新年明けましておめでとうございます。
令和6年(2024年)の元旦は、さわやかに晴れ上がりました。今年も皆様にとりまして良き一年になりますように。
さて、この「お役立ち英会話」のブログでは、毎年の始めに「干支にちなんだ英語表現」を取り上げていますが、今回は苦労しました。ご存じのように十二支の中では「龍(竜)」だけが実在しない空想上の動物です。そのせいか「龍(竜)」つまり"dragon"を使った英語表現がほとんど見当たらないのです。日本や中国では「龍」は強くて縁起の良い動物とされ、崇拝されることが多いですね。ところが西洋ではどうやら、その強さゆえに、恐ろしくて退治されるべき動物ととらえられているらしく、その事も原因になっているかもしれません。
そんな中、唯一見つかったのがこんな表現です。
◆ Better be the head of an ass than the tail of a dragon.
直訳すると「龍の尾になるより、ロバの頭になるべし」で、これはまさに日本の「鶏頭となるも牛後となるなかれ」と同じ意味です。
すなわち、「大きな組織の下っぱになるよりも、小さな組織のリーダーになれ」ということですね。
この事にヒントを得て、逆に「龍」を使った日本のことわざを英語ではどのように言うか?を考えてみました。
まず「龍のひげを蟻が狙う」ということわざが見つかりました。
英文に直訳すれば"An ant aims at a dragon's beard."で、「無駄な努力・抵抗をする」という意味になります。そうです。私たちがよく聞く「蟷螂(とうろう)の斧」と同じ意味ですね。
「蟷螂」は虫のカマキリのことで、「カマキリが鎌を振り上げて大きな車に立ち向かう」さまから、「歯が立たない相手に無駄な抵抗をする」たとえに使われることわざです。
これを英語のことわざで言うとこうなります。
◆ It's no use kicking against the pricks.
直訳すれば「突き棒を蹴っても無駄だ」という意味で、「牛が怒って(牛飼いの)突き棒を蹴っても無駄だ」ということのようです。
次に、あまり聞いたことがないのですが「龍の駒にもけつまずき」という日本のことわざもありました。
「龍の駒」とは「竜馬(リュウメ)」ともいい、「大変優れた名馬」のことだそうです。「そんな名馬でもつまずくことがある」という意味ですから、英文直訳は"Even an excellent horse sometimes stumbles."("stumble"は「つまずく」と言う意味の動詞)。つまり「どんなに優れた人でも時には失敗する」、 そうです、「弘法も筆の誤り」とか「猿も木から落ちる」と同じ意味なのです。
英語にも全く同じ意味の有名なことわざがあります。
◆ Even Homer sometimes nods.
「ホメロスでさえ時には居眠りをする」というのが直訳です。("Homer"は古代ギリシアの詩人有名な詩人・ホメロスで、"nod"は「居眠りする」とか「うっかりミスをする」という意味の動詞)
いかがでしょうか。ことわざというものは、その国独自の文化・風習が表れていてとても面白いものですね。
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