NHKで放映中の「チコちゃんに叱られる」は、今や国民的人気番組ですね。私ども「吉祥寺MCS英会話スクール」のシニアの生徒様たちの間でも、ひんぱんに話題になっています。中には「あの言葉遣いは品がないから、私は好きじゃないわ。」と言われる方もチラホラ。シニアの方ならではの感想なのかもしれません。

 さて、あの番組のタイトルの下に表示されている"Don't sleep through life."という英語に気がつかれた方も多いと思います。直訳すれば「人生を通して眠るな」という和訳になるでしょうか。つまり、「人生を眠って(眠ったように)過ごすな」という意味になります。この"sleep through ~"という言い回しは、「(物音などに)目を覚まさないで眠る」という意味で、例えば以下のように使う事ができます。

①I was sleeping through that earthquake. (私はあの地震にも目を覚まさず眠っていた。)

②He always sleeps through the alarm. (彼はいつでも目覚まし時計が鳴っていても目を覚まさない。)

③She was sleeping deeply through the telephone ringing. (彼女は電話が鳴っていても目を覚まさず熟睡していた。)

 "Don't sleep through life."とは、なかなかうまい英訳を付けたものだと思いますが、他の言い方も探ってみたいと思います。まず「ボーっと」ですが、いくつか考えられます。〔idly・lazily(怠惰に・なにもせず)〕、〔vacantly(空虚に・ぼんやりと)〕、〔absent-mindedly(うわの空で・うっかりと)〕、〔aimlessly(漫然と・目的もなく)〕などです。ですから、例えば "Don't live/Don't be alive idly." というように使えば、それはそれで「ボーっと生きるな/生きているな。」という意味になるわけです。

 では、もっと易しくて応用のきく言い方はないのでしょうか?私のオススメは、ズバリこれです。

「日々雑感」2019/10月用

④Don't waste your life! (あなたの人生を無駄に過ごすな!)

 "waste"という動詞は「浪費する・無駄にする」という意味で、後ろに"time""money"をつなげれば、「時間・お金を無駄にする/無駄遣いする」というように幅広く使う事ができます。

 私も含めてシニアの皆さんにも、「チコちゃんに叱られ」ないように、有意義に日々を過ごしてもらいたいものです。