最近「クールビズ」に続けて「時差ビズ」という事が盛んに言われていますが、先日私ども吉祥寺「MCS英会話スクール」のとあるシニアの生徒様から、「ビズって何ですか?」という質問を受けました。私もこの「ビズ」という言葉が気になって仕方がありません。「ビズ」というのは「ビジネス」("business")の略語で、英語のスペルは"biz"もしくは"BIZ"です。実際英会話でも「芸能界」などの「ショウビジネス」を"show-biz"と略して言っています。
そもそも「クールビズ」とは何なのでしょうか?これは「サラリーマンの夏服を軽装にして冷房を高めに設定し、電力の消費を抑えよう」という運動であることは想像できますね。でもどうしてその運動が"cool-business"なのでしょうか?実は、どうやらこれは"cool-business-fashion"を更に縮めた言葉のようなのです。"fashion"という語が入っていれば、「涼しいビジネスファッション」となりますので納得がいきます。しかも"cool"には「涼しい」の他に「かっこいい」という意味もありますので、更にイメージが良くなります。
では「時差ビズ」はどうなのでしょうか?これは「時差通勤を奨励して通勤ラッシュを緩和しよう」という運動です。ところが、ここにまで「ビズ」という言葉が使われると違和感を覚えてしまいます。まさか「時差ビジネス」でもないでしょうし、まして「時差ビジネスファッション」のはずもありませんよね。
「クールビズ」が何となく受け入れられた言葉になったので、「時差ビズ」も雰囲気やイメージとして理解してもらえるだろう・・・・といった安直な命名のような気がしてしまいますが、そもそも日本人は元の言葉の意味を考えずにイメージだけで横文字言葉を使ってしまうのが得意です。かく言う私も、ここで「イメージ」("image")という言葉を3回も使ってしまいましたので、同じ穴のムジナなのですが・・・・。
ただMCS英会話スクールでシニアの皆様に英会話を教える以上は、常に「その英語の本来の意味」を考える習慣を忘れないようにしたいと思っています。