私ども「吉祥寺MCS英会話スクール」のシニアの生徒様が、ほとんど使いこなせていない言葉が"else"です。意味は「他の」ですが、有名な"another"や"other"の影に隠れてしまっていて、ほとんど見向きされていないと言ってもいいでしょう。今回はその"else"の使い方を紹介してみましょう。
まず、2つのポイントがあることを知っておいて下さい。
(1)"else"は、"another"や"other"と違って単語の後ろに付ける
(2)"else"を付ける事ができるのは、以下のような特別な単語だけ
something else/anything else(他の何か)、everything else(他の何でも)、nothing else(他の何も~ない)
somebody else/anybody else(他の誰か)、everybody else(他の誰でも)、nobody else(他の誰も~ない)
【※これはsomeone/anyone/everyone/no oneを使っても同じ意味。但し文語体向き。】
somewhere else/anywhere else(他のどこか)、everywhere else(他のどこでも)、nowhere else(他のどこも~ない)
what else(他の何)、who else(他の誰)、where else(他のどこ)、how else(他にどうやって)
以上だと考えて良いと思います。
次に文例を使って検証してみましょう。
① Did you buy something(anything) else? (他に何か買いましたか?)
② I bought nothing else. (他には何も買いませんでした。)
③ Did you meet somebody(anybody) else? (他の誰かに会いましたか?)
④ I met nobody else. (他には誰も会いませんでした。)
⑤ Everybody else has it. (他の誰もがそれを持っています。)
⑥ Did you go somewhere(anywhere) else? (他にどこかへ行きましたか?)
⑦ What else did you buy? (他に何を買いましたか?)
⑧ Who else did you meet? (他には誰と会ったのですか?)
⑨ Where else did you go? (他にはどこへ行きましたか?)
⑩ How else can I go there? (他にどうやってそこへ行くことができますか?)
◆ここで"something"と"anything"("somebody"と"anybody"についても同じですが)のビミョーな違いについても説明しておきましょう。
意味は「何か」で両者同じなのですが、例えば"Did you buy something else?"は、「他にも多分何か買ったのだろうな」という前提で〔ゆるく質問〕する感じでしょう。それに対して"anything else"を使うと「他には本当に何も買わなかったのかな?」と〔少しきびしく問いただす〕ニュアンスになります。外国のレストランへ行くと、オーダーの最後に"Anything else?"とよく聞かれますが、あれは「これで注文は終わりなのですか?」と「漏れのないように」念を押しているからなのです。
以上、中上級者向けの少し難しい話になってしまいましたが、もっともよく使う①のような表現「他に何か~しましたか?」だけでも覚えておくと良いと思います。
A: Where else did you go in Kamakura?
(鎌倉では他にどこへ行ったの?)
B: Nowhere else. Because it was very crowded.

We just enjoyed walking.
(他にはどこへも。すごく混んでいたからね。
僕達はただウォーキングを楽しんだだけさ。)
A: We?! You said it was a solo-trip, didn't you?
Who else was there?! Fess up!!
(僕達?!あなた一人旅だって言ったわよね?
他に誰がいたのよ?!白状しなさいよ!)
「一人旅」のことを"solo-trip"と言います。"Fess up."はスラングで「白状しろ」の意味ですが、上品なシニアの方にはオススメしません。