近頃ニュースでよく聞くようになった言葉に「可及的すみやかに」というのがあります。具体的には、北朝鮮の人工衛星打ち上げに関連しての報道からなのですが、大変興味深い言葉だと思います。
「可及的」というのは「できるだけ・可能な限り」という意味のようですが、次に来る語が「すみやかに」以外の例はほとんどないようなのです。つまり、「可及的長く」や「可及的速く」などのような使い方はほぼ全くされないと、辞書やネットの解説で知りました。(まれに「可及的慎重に」や「可及的正確に」などが使われることはあるそうです。)つまりこれは完全な「ニュース用語・政治用語」で、「極めて遺憾」や「いかがなものか」と同類の言葉のようです。
さて、これを英語で言うとどうなるか?もう想像がつきますね。"as soon as possible"です。これはニュース用語でも何でもありませんので、"as long as possible"や"as fast as possible"のように色々な副詞に入れ替えて使われますが、"soon"で使う例が非常に多いのも事実。あまりによく使われるので、頭文字だけ取って"ASAP"と言う場合もあるくらいです。特にメールでは、"you"を"U"に、"I see"を"IC"に略してしまうように、"ASAP"は頻出語になっています。
◆ C U, A S A P. (See you, as soon as possible. )