この冬は例年になく寒く感じますが、皆さまお元気にお過ごしでしょうか。
新年もひと月が過ぎ、2月になりました。2月といえば節分。昨年が「うるう年(a leap year)」だったこともあって、今年の節分は2月2日になるそうですね。
そういえば、昨年はアニメ映画「鬼滅の刃」が大ヒットしました。私ももちろん観ましたが、意外だったのは、私ども「吉祥寺MCS英会話スクール」のシニアの生徒様たちも、4人に1人くらいの割合でご覧になっていたことです。特にお孫さんにせがまれたわけでもなく、自分から映画館に足を運んで観てきたとのこと。流行に乗り遅れまいとするシニアの前向きさに、ちょっと驚かされました。(もっとも、感想は「面白かったけれど、ストーリーの背景がいまひとつよくわからなかった・・・」というものが大半でしたが。)
そんなこんなで、今回は「鬼」にちなんだ英語表現を紹介してみたいと思います。
「鬼」を和英辞典で引くと"demon"とか"devil"が出てきます。どちらも本来は「悪魔」とか「悪霊」いう意味なのですが、もともと宗教観が違いますから日本の「鬼」もこれでいいと思います。両者に違いはほとんどありません。【ちなみに"demon"は「デーモン」ではなく「ディーモン」と発音します。】
そしてもうひとつ"ogre(オウグル)"という言葉もあって、これは「おとぎ話や民話などに出てくる人食い鬼のような怪物」の類いを指します。ですから、「桃太郎」に登場する「鬼」などはこれになるのかもしれません。
①Momotaro, the dog, the monkey and the pheasant fought against the ogres.
(桃太郎と犬・猿・雉は鬼どもと戦った。)〔"fought"は"fight"の過去形〕
◆さて、"demon"や"devil"を使った表現ですが、日本語でも「鬼のような人」「鬼のように~」とよく言うように、英語でもおおむね似たような主旨で使われます。
②He is a demon/a devil. (彼は鬼のような人だ。)
③He worked like a devil. (彼は鬼のように猛烈に働いた。)
④That was a devil of a job. (あれは鬼のようにきつい仕事だった。)
⑤We had a devil of a time carrying the piano upstairs.
(ピアノを2階に運び上げるのに、鬼のようなさんざんな目にあった。)
これらの文はまさに日本語と同じ感覚ですね。日本語と同じといえば、こんなのもあります。
⑥Next year is the devil's joke. (来年のことを言うと鬼が笑う。)
この文はもっとストレートに言うとこうなります。
⑦Nobody knows what will happen next year. (来年何が起きるかは誰もわからない。)
◆そして最後に、やはり「節分」の定番をご紹介しておきましょう。
⑧Demons(=Devils) out! Fortune In!
⑨Bad luck out! Good luck in!
この2文は和訳する必要はないでしょう。
シニアの皆さま、今年こそコロナウイルスという「鬼」を追い出して、「健全な日常」という「福」が呼び込めますように!今しばらくは、心を「鬼」にして自粛生活を送りましょう。