若者を中心によく使われる言葉に「ヤバい」があります。シニアの人達は知っていてもめったに使う事はありません。英語にすると"dangerous"(危険な・危ない)、もしくは"bad"(悪い)・"no good"(良くない)になるでしょうか。

 ところが、ここ1・2年の傾向として、「ヤバい」が良い内容のことにも使われている事に気づきます。テレビ番組の中でタレントが、「このピザヤバいよ。」とか「今度のダレダレの新曲ヤバいですよ。」のように、ほめ言葉として使っているのをよく耳にします。【もちろんNHKではなく民放ですが・・・】

  それでは、この良い意味に使われる「ヤバい」を英語にしてみたら何と言うのでしょうか?答えは"awesome"。この形容詞は本来「畏怖の念を起こさせるような」という意味なのですが、最近では「相手をおののかせるようなすごい・すばらしい」という意味で使われます。語源の"awe"は名詞で、「畏怖・恐れ」という意味ですから、「元々は良くないことに使われていたのが、良いことにも使われるようになった」という点でも、「ヤバい」に共通する物を感じます。

◆This pizza is awesome. (このピザやばいよ。【すごくおいしいよ。】)

◆That concert was awesome. (あのコンサートヤバかったよ。【サイコーだった。】)

「日々雑感」2019/8月用

 先日会った私の友人のアメリカ人(20代の女性)もこの言葉を使っていました。彼女によれば、アメリカでは年齢を問わずシニア層でも使っているとのこと。(ただ、イギリス人はあまり使わないようです。)私ども「MCS英会話スクール」のシニアの生徒様には「ヤバい」はお勧めしませんが、この"awesome"は使う事をお勧めしたいものです。

 なお、"awesome"とほぼ同じような言葉としては、"great"(すごい・すばらしい)、"amazing"(びっくりするような)、"unbelievable"(信じられないような)、"incredible"(信じられないような)等もありますので、参考にしてみて下さい。