5月1日に新しい元号「令和」になってから1ヶ月半がたち、もうすっかり日本人になじんだ感があります。4月1日に「新元号は〈令和〉」と発表された時に、真っ先に私の頭に浮かんだことがあります。それは「音の響きも漢字の見栄えも良いけれど、英語の発音が難しそうだな・・・」ということです。

(でも、そう思った直後に、「外国人が〈令和〉を使う事はないのだから、まあ関係ないか。」と思い直しましたが。)

 ご存知のように、日本で使われているローマ字では「ラ行」は"R"で表記します。この"R"の発音が誠に悩ましく、私ども「吉祥寺MCS英会話スクール」のシニアの生徒様たちに限らず、英会話を勉強している全ての日本人の悩みの種になっていますね。

 "R"で「ラ行」を発音する時には、舌を上あごに接触させずに発声することになっていますから、"W"(「ワ行」)の発音の時のように唇を尖らせておいて舌を前の方に置き、唇を一気に広げながら「ア・イ・ウ・エ・オ」の母音へ移行しなくてはなりません。そうなると、"REIWA"と発音する場合には「ゥルエイワ」という感じになって、短い単語なのに唇が忙しくなってしまいます。

 もし、"LEIWA"と表記してもよいのであれば、日本語の発音にもグッと近くなって良いのですが、残念ながら今のローマ字表記では認められていません。専門家によれば、日本語の「ラ行」は"L"とも"R"ともつかない中間の音なのだそうですが、私的には"L"の方にはるかに近いと思います。かく言う私も、苗字の「ホリバ」を、外国人の友達から「ホゥルイバ」と呼ばれています。

(そういえば、「令和」と決まった時の街頭インタビューで、あるシニアのご婦人が「イニシャルは"R"になるんですか?それとも"L"ですか?」と聞いていました。あの時は「意味のない質問だなぁ・・・」と思ったのですが、今思えば深い含蓄のある質問でした。)