私達はよく「仕方がない」とか「しょうがない」という言葉を使いますね。これを英語で言うとどうなるかについて、今回は考えてみましょう。

 まず、代表的な2種類の言い方があることを紹介します。

A. can't helpを使うパターン【過去形にすればcouldn't help 「仕方がなかった」

 "help"は「助ける・手伝う」という意味ですが、実は"can't(cannot)"及び"couldn't(could not)"と一緒に使う場合に限って「避ける」とか「禁じる」という意味を持つことがあります。(但し、この「禁じる」というのは「禁止する」ではなく、「感動を禁じ得なかった」という方の「禁じる」です。)

 例文をあげてみると、

①I can't help it./I couldn't help it.(それは仕方がない。/仕方がなかった。)

②We can't help changing our way.(我々はやり方を変えるしかない。)

"help"の後ろに"~ing形"を持ってくれば「~することは仕方がない」というように使えます。面白いのは、この「~するしかない」が「~せずにいられない」という解釈にもなることです。

③I can't help loving you.(君を愛さずにはいられない。)

 また、①の文を《受け身》の形にして使うこともありますので紹介しておきます。

④It can't be helped./It couldn't be helped.

B. have no choiceを使うパターン【過去形にすればhad no choice】

 "choice"は「選択・選択肢」という意味ですから、これを直訳すれば「選択肢がない」ですね。この方が口語的でスッと口から出てくるでしょう。

⑤I have no choice./I had no choice.(仕方がない。/仕方がなかった。)

⑥We have no choice but to change our way.(我々はやり方を変える以外ない。)

"no choice"の後ろに"but to ~形"を持ってくれば「~する以外に選択肢がない」というように使えます。

 いずれを使うにしても、②や⑥のように文を長くするのではなく、例えば

We have no choice. Let's change our way. のように分けて言うのがお勧めです。

 また、上の2種類の他にも、"That's life."(それが人生さ。仕方ないさ。)という言い方もできるでしょう。


A: What a terrible traffic-jam!

     (何てひどい渋滞なんだ!)

B: We can't help it. This is Tokyo.

     (仕方ないわよ。これが東京なのよ。)

A: Let's try to look for a byroad with a smartphone.

     (スマホで抜け道を探してみよう。)

B: It's no use. Because everybody is trying it. 

     (無駄よ。だってみんなそれをやっているんだから。)


"What ~ !"という言い方は「何て~なんだろう!」という驚きを表します。また、"It's no use."は「それは無駄だ。」という意味です。

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