今回は、当・吉祥寺MCS英会話スクールのシニアの生徒様から頻繁に受ける、「ちょっと意外な質問」についてお話ししてみます。
「堀場先生は黒板に活字体で書いていらっしゃいますけど、私達は活字体・筆記体のどちらで書いたらいいんでしょうか?」というご質問を受ける事が結構頻繁にあります。最初の頃は特に気にとめていなかったのですが、あまりにもよく聞かれるので私自身のことを振り返って考えてみました。
私は中学1年生の時に活字体をまず習って、その後筆記体を習いました。個人的には活字体の方が好きだったのですが、周りの皆と同じようにいつの間にか筆記体を使うようになりました。先生も黒板には筆記体で書いていましたし、おそらくほとんどの人が深く考えずに筆記体を使う方がいいと思ったのだと思います。
ところが、高校生になったある日「外国人のほとんどは筆記体を使わない」という事を何かで知って、それからは憑き物が落ちたように活字体を進んで使うようになりました。どうやら年齢が高いほど筆記体を使う傾向が強いようで、最近の若い人で筆記体を使っている人は皆無に等しいように思います。ましてやパソコンやスマートフォンと一緒に育った世代ならなおさらでしょう。この質問は「シニアならではの質問」なのかもしれませんね。(ちなみに、私ども「吉祥寺MCS英会話スクール」では、シニアの生徒様の6割くらいが筆記体です。)
ところでこの質問に対する私からの答えですが、「もし筆記体になれているのならそれで構いませんが、どちらも同じであれば絶対に活字体をお勧めします。」とお伝えしています。実際、筆記体と活字体の筆記スピードはほとんど変わらないというデータもありますし、何より、日本語学校で外国の生徒に行書体や草書体を教えているところなんか皆無でしょうから。
それにしても、あの当時の学校の英語の先生達は、なぜネイティブの人たちの現実を無視して読みにくい筆記体を教えようとしていたのでしょうか?非常に不思議でなりません。(私と同じ意見の人は沢山いると思います。)