「アクティブ・シニアの星」小池百合子東京都知事は、横文字言葉をよくお使いになりますね。前回の「ガバナンス」が影を潜めたと思いきや、今度は「レガシー」が頻繁に登場しています。
すっかり耳慣れてきたこの「レガシー」、英語では"legacy"とつづり、意味は「遺産」です。「東京オリンピックの遺産」、つまりオリンピックが終わった後も後世まで引き継がれていく競技場などの施設を指すのでしょうから、私は同じ「遺産」でも"heritage"の方ではないかと思っていました。この2つには次のような違いがあるようです。
legacy・・・・・遺言などによって親から子へ受け継がれる財産など、お金に換算できる性質の遺産
例:His father left a great legacy to him.(彼の父親は、彼に莫大な遺産を残した。)
heritage・・・・・先祖から後世へと引き継がれていく文化・史跡など、お金に換算しない性質の遺産
例:Mt. Fuji was registered as World Cultural Heritage.(富士山は世界文化遺産として登録された。)
ただ、調べてみると「オリンピック憲章」の中に「オリンピックの遺産を開催都市・開催国に残す」という文言があって、その原文では"legacy"の方が使われているのです。そこから、小池氏に限らず、オリンピックがらみの「遺産」は"legacy"の方がよく使われているようなのです。なるほど!
スター・オブ・シニアの彼女は、英語・英会話もお手の物。次はどんな横文字を使ってくれるのでしょうか。