先日の小池東京都知事の発言で使われた「ガバナンスの欠如」という言葉。今回は「ガバナンス(governance)」を取り上げてみたいと思います。前回の「シニアのための横文字言葉講座・4」で取り上げた「コンプライアンス」とも密接に関係する言葉です。
元の言葉は"govern"(治める・統治する)という動詞で、それから①"government"(政治・政府)という名詞が派生しました。②"governance"も同じような派生名詞で、「統治・管理」というような意味なのですが、①が「上の者が法律や規則などを作って下の者にそれを守らせる強制的な統治システム」を表すのに対して、②は「自分達で規律やルールを作って意志決定をしていく自主的な管理システム・管理方法」を表すようです。
例えば「これまでの慣習で、なんとなくそういう風に物事を決めてきた」なんていうお役所的な意志決定の方法も、②に含まれてしまうと思います。ですから「意志決定の管理体制がなってないじゃないか!」というのが「ガバナンスの欠如」なのです。そして「コンプライアンスが徹底していなければガバナンスの欠如は当然起こる」わけです。
あぁ・・・私自身も何が何だかわからなくなってきました。何でもかんでも横文字にしたがる日本人の習性、何とかならないものでしょうか?