6月のとある晴れた土曜日、「東京タワー」に行きました。実は、35年以上東京に住んでいるのに「東京タワー」に昇ったのは初めて!前回は「東京スカイツリー」の話が出ましたが、今日は「東京タワー」にちなんで「眺め・景色」の話をします。

 「眺め」「景色」を和英辞典で調べると、"scenery""scene""landscape""view"、  等色々な名詞が出てきますが、一番私達が日常の英会話で使いそうなのは"view"でしょう。"view"は「ある場所から得られる眺め」という意味です。ちなみに"scenery"は「景観」という意味で、"view"と同じように使えます。【"scene"は「切り取った場面」、"landscape"は「(一般論としての)風景」。厳密な使い分け方はここでは省略させて頂きます。】

 さて、この"view"ですが、"see"「見る・見える」を動詞に使わないので注意が必要です。"have""get""enjoy"等を使います。"view"は数えられる名詞なので"a"をつけます。

◎ I had/got/enjoyed a nice view from the observatory.

     (私は展望台から素晴らしい眺めを持った/得た/満喫した。) 


A: I went to the "Tokyo-Tower", and enjoyed a wonderful view.

     (「東京タワー」に行って、素晴らしい眺めを堪能したわ。)

B: Good. Did you see Mt. Fuji?

     (良かったわね。富士山は見えた?)

A: No. Unfortunately I couldn't see it. Because it was a little hazy.

     (残念ながら見ることが出来なかったわ。少しもやがかかってたから。)

B: Really. Next time, you should go in winter. 

     (本当。次は冬に行った方がいいわよ。)


"hazy"というのは、「曇りではないけれど、モヤがかかってクリアでない」状態を言います。もしも「360度の絶景」と言いたいのなら、"a panoramic-view"と言いましょう。そう、あの「パノラマ」です。

それともう一点触れておきたいことがあります。シニアの方のほとんどが勘違いされているのは、「ロケーションがいい」を「眺めがいい」の意味だと思っていることです。"location"とは「位置・立地」という意味で「景色・眺め」という意味はありません。おそらく、不動産業者の広告か何かで、「町を一望する高台のロケーション」などの表現が多用されて、そこから主にシニア世代の方が誤解したのが発端のように思うのですが。とにかく通じない英語ですのでご注意下さいませ。

 日に日に厚さが増してきました。吉祥寺「MCS英会話スクール」のシニアの生徒様は暑さにめげず、レッスンは笑い声に満ちています。ペットボトルや水筒に飲み物を持参される方も多く、冷たい物を飲みながらのレッスンも夏ならではの風物です。感心させられるのは、レッスン開始前に「先生、飲みながらでもよろしいですか?」と必ずお聞きになる事です。日本人としてぜひ見習いたい謙虚さは、さすがシニアの心得ですね。

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