新年あけましておめでとうございます。

 今年は申年ですね。今回は「猿」にちなんだ英語の表現をご紹介したいと思います。

 今から30年くらい前のことですが、テレビに出ていた芸達者なチンパンジーを見て、私が"Oh, this is a clever monkey."と言うと、一緒に見ていたオーストラリア人の友人が、"No. It's an ape, not a monkey."と言ったのです。その時に初めて知ったのですが、実は"monkey"はニホンザルやテナガザル等の「四つ足で歩くやや下等なサル」を指し、ゴリラ(gorilla)・チンパンジー(chimpanzee)・オランウータン(orangutan)等の「直立歩行のできる尻尾のないサル」は"ape"というのです。つまり、"ape"というのは類人猿のことなのですね。


I got his monkey up.

     (私は彼を怒らせてしまった。)

Don't make a monkey of me.

     (ぼくをからかうなよ。)

Don't monkey about with Daddy's camera.

     (パパのカメラをいたずらしちゃだめよ。)


 ③は"monkey"を動詞として使っていますが、"monkey about"で「いたずらする」という意味になるそうです。"ape"の方を使った面白い言い回しとしては、こんなのがあります。

She goes ape over the rock-band. (彼女はそのロックバンドに夢中になっている。)

"go ape over ~"で、「~に夢中になる・入れ込む」という意味ですが、これは"be crazy about ~"の方が有名ですね。

 この他"monkey"には「いたずら小僧」という意味もあって、形容詞形の"monkeyish"は「いたずら好きの」になります。

 日本語の中には「猿」を使った熟語や言い回しがたくさんありますが、英語ではそれほど多くないようです。イギリスには猿が生息していなかったからでしょうか?

 最後に「猿も木から落ちる」の英語版をご紹介しておきますと・・・・・

Even Homer sometimes nods. (ホメロスのような偉大な詩人でも時にはうっかりミスをする。)

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