今回はくだけた内容で書かせて頂きます。

 私ども「吉祥寺MCS英会話スクール」のシニアの生徒様は絶対に使いそうもない「ヤバイ」と「マジ」。英語で表現するとどうなるでしょうか?まず語源の話から。

「ヤバイ」・・・・・2つの説があります。1つ目は「厄場」で、江戸時代の隠語で「牢屋」を指します。2つ目は「矢場」で、江戸時代の「射的場」。ここでは売春などの違法行為も行われていました。どっちにしても、「法に触れるような危険な場所」を指します。そこから「危険な・危ない」の意味になったわけです。

 それを英語で言うと、"dangerous(危険な)""terrible(ひどい・サイアクな)""too bad(悪すぎる・まずい)""a problem(問題だ)"などが考えられます。

 ところが最近では、それと真逆の意味でも使われていますね。こちらの方は、"great(すごい)""delicious(美味しい)""amazing(驚くほど素晴らしい)""so cool(とてもイカシテる・かっこいい)"などになると思いますが、最近注目されているのは"awesome(オウサム)"という言葉です。もともとは「畏怖の念を抱かせるような・うやうやしい」という意味なのですが、最近では「素晴らしい」の意味が主流です。アメリカ人の友人いわく、「出来事でも食べ物でも、何にでも使う」とのことです。ただ、「ヤバイ」本来の「危険な・ひどい」方の意味には使わないそうです。

「マジ」・・・・・これは「真面目」から来ているとわかりますね。江戸時代の芸人の楽屋言葉が一般にも広まったとのことで、昔からあった言葉のようです。

 英語で言うと、"serious(まじめな・深刻な)""sure(確かな)""for real(本気の・本物の)"や、"very(非常に)""really(本当に)"などがこれに当たるでしょう。特徴は形容詞と副詞の両方に使われることです。

◎使用例もあげてみます。

①My wallet is missing!→Are you sure? That's too bad!

(財布がない!→マジ?それはヤバイよ。)

②This pizza is awesomeamazing!(このピザ、ヤバイよ!)

③That place is reallyvery dangerous! You mustn't go.

(あの場所はマジでヤバイよ。絶対行っちゃダメだよ。)

④I'll quit this job.→Are you serious?→Yes, I mean it.

(この仕事やめるわ。→マジ?→ええマジよ。)

⑤His new song is so cool! I must download it.

(彼の新曲ヤバイわよ。ダウンロードしなくっちゃ。)

"I mean it."は、「私は本気だ。」という有名な表現です。

こうしてみると「ヤバイ」も「マジ」も実に幅広い用途がありますね。

⑥You have to study for real. Otherwise, it'll be a problem.

(マジで[真剣に]勉強しなくてはいけません。そうでないとヤバイですよ[問題になりますよ])。


A:Their pancakes are awesome! It's a must-eat.

(あそこのパンケーキ、ヤバイわよ。絶対食べて。)

B:Are you sure?

(マジ?)

A:Yes. But it's really crowded.

(ええ。でもマジで混んでるけど。)

B:Did you line up for a long time?

(長時間並んだの?)

A:Yes. About 2 hour.

(ウン。約2時間ね。)

B:Oh, that's terrible! You are a very idle person.

(そりゃヤバイわ。あなたマジでひま人ね。)


"idle"「仕事をしていない・暇な」という意味で、アイドルスターの"idol(アイドル・偶像)"と発音が同じですが、意味は全く違います。

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