皆様、新年明けましておめでとうございます。
さて今回は、新年最初のテーマとして、年末の「吉祥寺MCS英会話スクール」のシニアレッスンで話題となった、"kind of ~"を取り上げてみたいと思います。
"kind"はご存じのように、(「親切な」という形容詞もありますが、)「種類」という意味の名詞ですね。例えば"What kind of music"なら「どんな種類の音楽」ですし、 "many kinds of food"なら「いろんな種類の食べ物」です。また"a kind of fruit"であれば「一種の果物・果物の一種」という意味になります。こうした例では、"kind of"の次には〔名詞〕が来ます。
でも今日紹介したいのは、次に来るのが〔形容詞〕や〔動詞〕の例なのです。例えば次の文を見て下さい。
① It's kind of good. (それは良いの部類だ。→それはどちらかと言えば良い。)
このような使い方の時には、後ろが〔名詞〕ではないので"a"は付きません。この"kind of+〔形容詞〕"は、「どちらかと言えば~」「まあまあ~」「ちょっと~」等の訳し方が良いと思います。最近の若者がよく「それってちょっといいかも」と言いますが、まさにそれに相当する表現でしょう。
② He is kind of crazy. (彼、ちょっと頭おかしいんじゃない。)
③ The movie was kind of boring for me. (その映画は僕には何となくつまらなかったよ。)
これらのように、はっきりと言わずにあいまいな感じで意見や気持ちを伝えたい時に、ネイティブの(特に)若者が使っています。
そしてこの"kind of"が〔動詞〕の前に来るとこうなります。
④ I kind of like it. (どちらかと言えば好き。→それちょっと好きかも。)
⑤ I kind of want to stay home today. (今日はちょっと家にいたい気持ちだ。)
また、こんな使い方もあります。
⑥ Did you enjoy the dinner?→Kind of. (ディナー楽しかった?→まあね。)
※最近の若者は(これってシニアの口癖かも・・・)、ストレートに言わずにあえてあいまいに物を言う傾向がありますが、特に④⑤⑥のような"kind of"の使い方はよく耳にするようになりました。
A: Her fashion-taste is terrible.
(彼女のファッションのセンスはひどいね。)
B: Oh, I don't think so. I kind of like it.
(あら、私はそうは思わないわ。結構好きかも。)
A: Really?! All of my friends say it's strange.
(本当かい?僕の友達みんなが変だって言ってるよ。)
B: I'm not interested in what others like.
(私、他の人が好きな物には興味ないのよ。)
A: You are always kind of cranky.
(君はいつでもちょっとへそ曲がりなところがあるからね。)
「洋服の趣味」という場合の「趣味」は"hobby"ではなく"taste"を使います。
"what others like"は「何を他の人が好むか」が元の意味ですが、"what"を「物・事」と訳してしまう方が良いでしょう。
昨年末にタイに旅行に行きました。首都バンコクは世界各国から企業や観光客が集まるインターナショナル・シティーでしたが、意外なことにあまり英語が通じませんでした。タクシードライバーやお土産店の店員も、英語熱は高くないようです。
(結局役立ったのは"○○, please."や"○○, OK?"のような英語でした。)
でも12月~1月は季候も良く、治安も悪くないので英語に自信がないシニアの方々にもお勧めの旅行先です。