前回の「お役立ち英会話」では、“have  to”“must”の意味・ニュアンスの違いについてお話しましたが、今回はその〔疑問文・否定文〕についても紹介してみたいと思います。

まず前回の内容の確認です。どちらも「~しなければならない」という意味ですが、以下の2点で微妙な違いがありましたね。【詳しくは前回のブログ参照】

(1)must は have  to よりも強い【主に主語が”I”や”We”の場合】

2)must は話し手の意志・強制を表し、have  to は主体的な必要性や客観的な義務を表す【主に主語が”You”や”He/She”や”They”などの場合】

さて、まずは“have  to”〔疑問文・否定文〕です

① Do  I  have  to  leave  home  so  early? (私はそんなに早く家を出なければならないのですか?)

② Did  you  have  to  change  the  plan? (あなたは計画を変更しなければならなかったのですか?)

③ You  don’t  have  to  do  it  right  now. (あなたはそれを今すぐにやらなくてもよい。/やることはない。)

④ He  doesn’t  have  to  pay  for  the  meal. (彼は食事代を払わなくてもよい。/払うことはない。)

ここで注意すべき点は、“have  to”を③や④のような否定文で使った場合は「~しなくてもよい」とか「~することはない」の意味になることです。つまり「~しなければならないことはない」だから、こうなるわけですね。これと全く同じ意味なのが“don’t  need  to”(~する必要はない)です。だから入れ替えてもOKです


ところが“must”になると、話は違ってくるのです

⑤ Must  I  change  the  plan? (私は〔絶対に〕計画を変更しなければならないのですか?)

⑥ You  mustn’t  tell  it  to  him. (あなたは絶対にそれを彼に言ってはなりません!)

⑦ You  mustn’t  drink  when  you  drive. (運転する時は絶対にお酒を飲んではいけません!)

◎このように〔疑問文〕では「~しなければならないのですか?」の意味は変わりませんが、〔否定文(“mustn’t“はマスントと発音します)では、“have  to”〔否定文〕の場合とうって変わって「絶対に~してはならない」という《強い禁止》を表すのです。

ここでまたもや、私が「吉祥寺MCS英会話スクール」のシニアの生徒様に漏らしているホンネを書かせて頂きます

 “have  to”の〔疑問文・否定文〕はとても大切ですが、“must”の  〔疑問文・否定文〕は使わなくてよいと思います。“Must  I  ~?”“Do  I  have  to ~?”で十分代用できますし、“mustn’t”で禁止しなくても“Don’t  drink ・・・!”【命令文】“You  can’t  drink・・・.”で言えばすむからです。


最後に補足です。最近「マストアイテム(must-item)」という言葉をよく耳にしますね。これは想像通り「必須の物」という意味で、決して和製英語ではありません。さらに”must-see“(必見の)、”must-read“(必読の)、”must-carry“(必携の)などの応用もできますので覚えておくと便利です。

⑧ This  is  a  must-read  when  you  study  English. (これは英語を勉強する時の必読の書です。)



A: Do  I  have  to  separate  the  garbage  here?

     (ここではゴミを分別しなくてはならないのですか?)

B: Yes,  of  course.  Into  burnable  and  unburnable.

     And  you  must  put  them  in  the  designated  garbage-bags.

     But  you  don’t  have  to  put  plastic  one  in  them.

     (もちろん。可燃ゴミと不燃ゴミにね。それと指定のゴミ袋に

    入れなくてはダメよ!でもプラスチックゴミは入れなくてもいいわ。)

A: Oh,  it’s  confusing.

     (ああ、混乱しそうだわ。)

B: Yes.  But  you  will  soon  get  used.   

  Plus,  you  mustn’t   take  out  the  garbage 

     other  than  the  designated  days.

  Because  crows  are  aiming.

     (そうね。でもすぐに慣れるわよ。それから指定の日以外に

   ゴミを出しちゃ絶対ダメよ!カラスが狙ってるからね。)

A: Oh,  I  may  go  crazy.

     (ああ、頭が変になりそうだわ。)



「ゴミ」は”trash(紙系のゴミ)”とも言いますが、生ゴミ全般は”garbage“が一般的です。「可燃ゴミ」は”burnable(s)“、「不燃ゴミ」は”unburnable(s)“と言います。(ちなみに「資源ゴミ・再生可能ゴミ」は”recyclable(s)“と言います。)

designated“は「指定された」。最終行の”may“は「~するかもしれない」という意味です。

 4月に入って新しい生活環境を迎える方にとって、市や区によってゴミ出しのルールが少なからず違っているのは、なかなか頭の痛い問題ですね。

 でもこれが外国人となると大問題のようです。日本のようにルールの細かい国はありませんので、旅行でなく生活のために日本に来た人達は最初はパニックになるそうです。でもこれが日本の「マスト・ルール」です。「エコ(eco-friendly)」のために慣れて頂きたいところです。


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