師走がやって来ました。特にシニアの方にとっては、コロナの影響でどこへも行けず何もできずの一年だったわりには、あっという間に過ぎた一年でしたね。
さて、前回・前々回の《シニアお役立ち日常英会話》では"some/any"や"something/anything"についてお話しさせて頂きましたが、今回はその続きの話をさせて頂きたいと思います。
教科書的には、「"some/something"は肯定文の中で使う」事になっていますが、実際の英会話では疑問文の中でも使われることを前回お話ししましたね。それと同じように、「疑問文と否定文の中で使う」事になっている"any/anything"も、実は肯定文の中で使うことができます。今回は、その"anything"を肯定文の中で使う例について紹介してみましょう。
思い出して頂きたいのは、"anything"には「何か」よりも深い「どんな物でも」という意味があるということです。
まずは例文を見て下さい。
① I will buy anything for you. (私はあなたにどんな物でも〔何でも〕買ってあげよう。)
② You can ask me anything. (あなたはどんな事でも〔何でも〕私に聞いていいですよ。)
③ What would you like?→Anything is OK. (何がよろしいですか?→どんな物でも〔何でも〕いいです。)
"anything"の持っている深い意味を理解していれば、どれもわかりやすい例文です。もう説明の余地はないでしょう。
※ところが、英語に詳しい人なら、ここで新たに気になる疑問がわいてきます。それは"everything"という別の言葉の存在です。"everything"は「何でも」と訳される有名な単語ですが、"anything"とどう違うのか?という疑問です。
その答えは、「"everything"は《何でも全部・全ての物》であるのに対して、"anything"は《何でも1つか2つくらい》を指す言葉である」です。
上の①②③と比較してみましょう。
④ I will buy everything for you. (私はあなたにすべての物を〔何でも〕買ってあげよう。)
⑤ You can ask me everything. (あなたはすべての事を〔何でも〕私に聞いていいですよ。)
⑥ What would you like?→Everything is OK. (何がよろしいですか?→すべての物がいいです。)
いかがでしょうか?億万長者や天才であればいざ知らず、これでは現実味のない文になってしまって、これらの例文の中では"everything"はふさわしくないことになります。
逆に下の例文では"anything"はふさわしくありません。
⑥ He knows everything about computers. (彼はコンピューターの事は何でも知っている。)
⑦ Everything is cheap in the country. (その国では何でも安い。)
★"anything/everything"は「物」について使います。「人」について使う場合は"anybody/everybody"になりますが、こちらについては、年明け2月の《シニアお役立ち日常英会話》に持ち越させて下さい。
A: What kind of food shall I bring to the Xmas-party?
(クリスマスパーティーにはどんな食べ物を持って行こうか?)
B: Anything is welcome.
(どんな物でも歓迎よ。)
A: Well, I will bring my homemade roasted-beef.
(じゃあ、自家製のローストビーフを持って行くわ。)
B: Great! It's very helpful. I can save the cost.
Because, you know, everything is expensive these days.
(最高!すごく助かるわ。費用が節約できるわ。
だって、ほら、最近何でも高いでしょ。)
"Shall I ~ ?"は「私は~しましょうか?」と提案するときによく使われる表現です。来年のクリスマスは、こんな会話があちこちで聞かれるといいですね。
シニアの方には懐かしいラジオ英会話「Come Come Everybody」が、今NHKの朝ドラで話題になっています。あの番組をリアルタイムで聴いたシニアの方々も多いのではないでしょうか?
番組をきっかけにしてシニアの英会話熱が高まることを祈っています。その節は、ぜひ「吉祥寺MCS英会話スクール」へ!!!