前回の「ありがとう」に続いて、今回はそのリアクション(返し方)である「どういたしまして」について考えてみましょう。色々な言い方がありますので、ひとつひとつ、本来の英文の意味を考えながら検証してみたいと思います。
①You are welcome.
おそらくこれが日本人には最も知られた言い方でしょう。本来の意味は「貴方は歓迎です。」で、つまり「いつでも、どうぞ。」という感じです。丁寧でオールラウンドに使えるように思われますが、プレゼントをあげた相手からお礼を言われた時にはイマイチです。なぜなら、「いつでもまたあげますよ。」と伝わってしまうからです。
②(It's) my pleasure.
好感度の高いていねいな表現。本来の意味は「それは私の喜びです。」、つまり「そうする事が私の喜びなのです」という意味です。ペンを貸してあげたとか、ささいな事に使うのは少し変かもしれませんね。
③Don't mention it.
"mention"というのは、動詞で「言及する」という意味。つまり本来は「その事には触れないで下さい。」ということ。カジュアルな表現で、プレゼントをあげた相手からのお礼には、②と同じく使えますが、こちらの方がくだけています。ただ、お客様へのサービスのお礼に対してはふさわしくありません。
④Not at all.
本来「全然。」という意味の英語で、「(そんなの)全然いいんですよ。/とんでもない。」といった感じ。使い道は③とほぼ同じです。
⑤No problem.
アメリカ人がよく使うので、私達にもなじみの多い言い方です。かなりくだけた言い方で、本来は「問題ありません。」の意味なので、かしこまった場面には使いません。
⑥That's all right./OK.
これもくだけています。本来は「それは結構ですよ。/いいんですよ。」の意味。
このように、もともとの文の意味を理解しておく事で使うT.P.O.もわかってくるのではないでしょうか。また最近ではAny time.「いつでも(どうぞ)。」という気さくな表現も聞かれます。
なお、①と②以外は、"I'm sorry."(ごめんなさい。)の返答としても使えますので、その事も頭に入れておきましょう。
A: Thank you very much for your good advice!
(良いアドバイスをどうもありがとう。)
B: Don't mention it.
(どういたしまして。/その事なら言わなくていいよ。)
A: Everything went well thanks to it.
(おかげですべてうまく行ったわ。)
B: Any time.
(どういたしまして。/いつでもまたどうぞ。)
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